工場やビル、病院、発電所など、あらゆる施設に欠かせないのが「計装(けいそう)工事」。
名前だけ聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、実は人間でいう“目”と“神経”と“脳”を作るような工事です。
この記事では、「計装工事とは何か?」をわかりやすく解説します。
■ 計装工事とは?
計装工事とは、建物や設備にセンサーや制御装置を取り付けて、温度・圧力・流量・電力量などを測定し、自動で制御するための工事です。
簡単にいうと、
- 情報を「計る」センサーを取り付け、
- 状況に応じて「操作する」機器につなげて、
- 全体を「自動で制御」できるようにする
――これが計装工事の役割です。
■ どんな場所で使われているの?
計装はさまざまな現場で活躍しています。
- 工場(製造ラインの温度・圧力制御)
- 発電所(ボイラーの圧力・温度管理)
- ビルや病院(空調や照明の自動制御)
- 水処理場(水質や流量の監視と調整)
たとえばビルの空調設備では、各部屋の温度をセンサーで監視し、必要に応じて自動で冷暖房を切り替える制御が行われています。
■ どんな仕事をしているの?
計装工事では以下のような作業があります。
作業内容 | 説明 |
---|---|
ケーブル配線 | センサーや制御機器をつなぐ信号線・電源線を引く |
機器取付 | センサーや操作盤などを正確に設置 |
結線作業 | 端子に正しくケーブルを接続 |
試験調整 | 正しく信号が流れるか、装置が動作するか確認 |
見た目は「電気工事」と似ていますが、扱うのは「制御用の配線や機器」が中心です。
■ 計装工事のプロは何がすごい?
- 正確な計測と結線が命
→ 数本の線を間違えると全体が誤動作してしまうこともあるため、正確な仕事が求められます。 - 仕組みを理解している
→ 単なる配線ではなく、「なぜこのセンサーが必要か」「どう制御されるべきか」といったシステム全体の理解が重要です。 - トラブル対応力
→ 設備の不具合が発生した際、センサーか?制御盤か?配線か?などを素早く見極めて対応します。
■ まとめ:計装工事は現代の建物を“生き物”にする仕事
計装工事は、建物や設備に「見て」「感じて」「動く」しくみを与える重要な工事です。
それはまるで、人間に目・神経・脳を与えるようなもの。見えにくいけれど、社会を支える縁の下の力持ちです。
もしあなたが技術に興味があるなら、計装の世界はとても奥深く、やりがいのあるフィールドですよ!